旅行・グルメを中心に綴る雑記ブログ|いしかわろぐ
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手の中の金平糖 僕のなかの太陽

手の中の金平糖 僕のなかの太陽夢日記
夢日記その他
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急がなきゃ

手の中には金平糖

もう尖ったところは無いようだ
手を開かなくてもわかる

感覚

ベタベタした感触
気持ち悪い
まとわりつく

触覚

ずっと握って走っているもんだから手汗で表面が溶けだしている

こいつは こいつらしさを
失っている
ただの玉だ
こいつは

それなら丸けりゃなんでもいいんじゃなかろうか

石ころでも
そうすりゃ溶けない

でも
それじゃ甘くないか

たったった

急ごう

どんどん溶けるんだ
だけど絶対に離しちゃいけない
それだけはわかる

ばばばばば
バイクが通る

溶ける前に
行かなくちゃならない

急げ

あぁ
どんどん溶けていく
カタチが無くなる

いやいや
待て
金平糖は溶けたって金平糖だろう
味は変わらんよ

いや
しょっぱくなるよ

それに
トゲがなけりゃ
ダサい

誰だ

走れ

誰だ

溶けちまえ

誰だ

走れ

誰なんだ

走ってくれ!

走っているだろう

僕は走っている

走って欲しいのは
一体誰だ

僕だ

僕は
僕に
走って欲しい

僕は僕なんだ

感覚

ベタベタした感触
気持ち悪い
まとわりつく

触覚

だが無い

金平糖は無くなってしまった

ただただ残る
ベトっとした感触
虚無感

足を止めて
手を開いてみる

べりべりべ

空気に触れた部分が固まっていて
皮膚と皮膚がくっついて
少し抵抗があった

手のひらは
溶けたあいつと
僕の汗で
テカテカと照っている

僕のなかの太陽

太陽を舐めてみた
甘くてしょっぱい
太陽

無くならないように
また手を閉じた

いつの間にか
走れという声は無くなった

僕は
また走ることにして
足を強く踏み出した

そこに 地面は無い

急がなきゃ

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